大阪を中心にローカルアイドルシーンを考えてみたりしちゃいますが雑記です

まあ過去の記事がYahoo!ニュースにリンクされてアクセルバブルが発生しまして、やっぱちょっとフォローしておきましょうか。それから「アイドルと大阪」と言うことでは、こちらの記事の方が、もうちょっと思弁的に深い論を展開してるかと(笑)。


元々、大阪が「アイドル不毛の地」みたいに言われたのは、過去、東京以外でメディアを通してアイドルを発信できるような大都市は大阪だけだったけど、でも上手く行かなかった、というのが大きいでしょうね。簡単に言うと吉本がアイドルで失敗したから。加えて人材的には福岡を始めとして九州がメジャーなアイドルを関東に負けないぐらい多く輩出したのに、大阪は、その面でも後手に回ったから、かと。


さてローカルアイドルがメジャーに進出した現在の状況的に言うとチャートに入るのが最大手の48G、NMBだけ。名古屋はSKEに続いて、しゃちほこが良い位置に来てる。九州はLinQが先行してHKTも。仙台は比較的純粋な地元発のドロシーが来てる…ということで、やっぱり後手に回ってる感は残っています。


まあ、そもそも大阪は最近、一度行ったきりなので大層なことは申せません。
でも、でもこちらの「大阪はアイドル不毛の地、と呼ばれる。」という地元の方の意見からしても、以前、キャラメル☆リボンの記事でも書いた「芸能スクール文化が強い」という私の印象と近いってことなのかな、と。
キャラ☆リボだけじゃなくて同じESSEアカデミー所属のNA-NAもT-Palette Records加入、またTIFにも出演ということで、ちょっとこのへんのスクール文化のシーンも変わってきそうですが。


さて、もうちょっと思弁的に考えてみて、首都圏からするとローカルアイドル現象というのは「観光」という部分が大きいと思うわけです。これはアイドル側が東京に来る時も同じで「観光でしか見れないものが来た」みたいな距離感。でも地元の人はどういう距離感なんだろうと。
これは「東京ローカルのアイドルは存在しうるか」、という問題とも繋がってて、おそらく、実際は大阪も同じだと思うんですね。まず一つは東名阪(それから最近は福岡)以外はメジャーアイドルがライブするのが稀なので、地元のアイドルが一番、身近になるだろう。でも現場は稀少なので「矛盾」がある。

東京からすると実際はローカルアイドル現象というのは「身近さ」の問題じゃなくて「簡単には会えない」という矛盾を作り出す現象だと思うわけです。このへんは「身近さ」をアイドルの条件とする論への反証でもあって、「身近だけど簡単には会えない」という「矛盾」が必要十分条件じゃないかと。

もちろん「身近さ」の方がアイドルにおいては強い条件だというは、まあ確かなんですけどね。ローカルアイドル現象も、そのへんも循環があって、わざわざ距離を作る濃いヲタ向けのものではあるんですが、現場だと人が少ないので極端に身近だという(笑)。

福岡のことを考えると、去年から既にアイドルファンの数に対してローカルアイドルが供給過多で飽和しはじめてるんじゃないか、という印象を受けてます。
名古屋は比較的上手いバランスが取れてる印象がありまして、メジャーもイベントは、そこそこ。ローカルも、そこそこなので、しゃちほこも上手くファンを増やせましたし、まだ、もう少しは他のメジャーアイドルも入り込めそうな印象。このへんは、ちょっと現場で調べたい気持ちもあります。それから、しゃちほこは上手く東京のイベントはセーブしてて、稀少感を保っているような印象があります。


さて大阪ですが…読めませんねえ(苦笑)。とにかく吉本としてはNMBを売って行きたいでしょう。端的に言うと紅白に出したいんじゃないか、どういう手を使っても…。色々と政治的に動いているかも(笑)。でも、しゃちほこが大阪で大きくイベント打たないのは気になるんですよね…。スタダも吉本と良い関係保ちたいだろうしなあ、とか。そうすると大きな動きは今年は起こらないと見て良いかな。ただ、それって最初で書いた「後手に回ってる感」を強めることになりそう。

それこそグループは多いし、それから、いずこねこみたいな魅力的なソロもいるってことで層は厚いんですけどね。このへんが競争になっちゃうようなことも…。
それを避けるには上手く協力して、来年に臨めるシーンを作ってもらえれば、東京や他地域の人間も楽しめるかも。
京都はフェスもありますし、大阪ではなく近隣でイベントを作っていくのも手段の一つかもしれません。最終的には京阪神のシーンにしないといけませんし。


ただ、個人的にはアイドルビジネスとは若干、離れたスクール文化も凄い興味深いんですよね。東京主導のアイドル文化とは違った方向性も、多様性の重要な要素かと。
そう言った意味の大阪のローカル性というのも考えてみたい気持ちがあります。
もうちょっとアイドルビジネス寄りにスクール文化展開するなら、やっぱり、さくら学院をお手本にするとか…Tパレの社長が学校アイドル作っちゃって校長になっちゃえば!とか(爆)。という妄想はさておきキャレスが始めたスクール生によるcute×beatも非常に興味深いです。


ちょっと「東京のアイドル基準」でシビアに書いてしまうと、

  • スクール生はビジネスとしてアイドルではないし、例えば高校球児的な熱狂的な人気も獲得できない。
  • ライブアイドルは、そもそも幾ら実力があるとか魅力があるとかファンには思えてもメジャーではない。
  • AKB以外の48Gは、基本的に支店と言われても完全には否定できない。
  • ローカルアイドルシーンで魅力的なのは大阪ではない。

という感じになってしまそう。でも、これが「正しい基準」かというと、そんなことはないんですが。

ともあれNMBがSKE並に本格的に売れると東京以西は完全に48Gの勢力下に入るな…という感じが。ただ東北というか仙台、それから札幌は色々と難しいと思うんですよね。でも、そこまで進出しないといけない状況に48G入ってるかなと。このへんのことは、また回を改めて考えるとしましょうか。