AKB48の構造〜AKBとはチアリーディングである

 「MUSIC FAIR」で郷ひろみと共演しているのを観て「AKB48ってスクールメイツに似てるなあ」と思っていたのですが、とある知りあいの方も同じような感想を言ってました。

 AKBのパフォーマンスの構造上の特徴に「歌唱とダンスの乖離」というのがあると思います。
ダンスのレベルが高ければ歌唱はリップシンクで良しとする土壌はPerfumeの成功が用意したものでしょうが、後者では、あーちゃんなり、かしゆかなり、のっちなりが歌っているという人称性が残っています。

 でも、AKBでは、ある程度の中心メンバーの人称はあるものの、流動的なメンバー編成とオートチューンにより音程補正されたために非個性的になった歌声が、ほとんど非人称的な歌唱を作り出している。
 結果、AKBはほとんど「他人の曲に合わせて踊っている」ように見えてしまうんですね。



 また最近のAKBの曲が男性視線の内容になっているところも、その印象を強めます。
この作詞法は秋元康自身の過去の重要作ではおニャン子クラブの「夏休みは終わらない」を踏襲しているのだけど、過去作がある種の性倒錯的な中性化(少年化)な構造を持っていたのに対して(特に、ゆうゆの歌唱!)、こちらは非性化、脱性化のように感じます。


 それから歌唱とダンスの乖離における松井 珠理奈の重要性というのも一考に価するかもしれない…なんて思ったり思わなかったり。


 そういえば、スクールメイツの基本にはチアリーダーがあるはずです。
 そして新曲「Beginner 」のフリはアメフトでした。