「女性アイドルグループ戦国時代」の今、会えて…もとい敢えて提言する

ももいろクローバーの「行くぜっ 怪盗少女」が素晴らしい。
今年を代表する曲は、これと「ロックンロールは鳴り止まないっ」と言って良いです。
どちらにもタイトルに現れる「っ」に勢いを感じる。「っ」は初期衝動の現れだ!


さて、ももクロ(略称)は「アイドル戦国時代」と言うバズワードを正面から真に受けて勝負を挑み始めております。
スクープ誌だったはずが最近アイドルヲタ雑誌へと知らないうちにリニューアルされた「BUBUKA」の最新号では、
「戦国時代とは単なる群雄割拠ではなく、天下統一を目指しているかどうかが問題だ」
「そして今、天下を取っているのはAKBだ」
と戦国時代と安土桃山時代をごっちゃにする、正確な意味でアナクロニズム(時代錯誤)にまみれた評論をしてますが、ま、そういう狂った状況も面白いと思います。
前回「AKBはチアだ」(いろんなところ略)ということを書きましたが、ももクロちゃん(略称というかそれほど短くなってない愛称)はアクロバティックで、更にチアとしてのレベルが高い。というか、その範囲では完全に勝利しているところです。
では、ちょっとブレイク。「行くぜっ 怪盗少女」のMVをご覧ください。

さて、個人的には今年の流行語大賞でも良い…とは思いません、この「アイドル戦国時代」という表現。Googleで期間指定の検索をしてみたところ、実は、最初はハロー!プロジェクトのファン界隈で語られ始めたような雰囲気なのですね。これには当然、去年からのAKB48の大ブレイクが関わっているはずです。
今まではいくら低迷したとはいえ、女性アイドルのショービジネスの世界ではトップを走っていたハロプロ。しかし2007年には、一緒に紅白に出演してはいても、アキバ枠なんていうカテゴリだったAKBに!次の年には一緒に紅白に落選したAKBに!?2009年には紅白に返り咲かれてしまい!!売り上げでも完全に敗北してしまった!!!…というところから巻き返しを図るためのアングル(プロレス用語)だったのかも知れません。


しかも新人スマイレージのメジャーデビューに合わせて仕掛けてきていたようです(発売がAKBと同日でした)。スマイレージのメンバー福田花音まで、記者会見で「アイドル戦国時代と言われていますが、スマイレージが先頭を走っていけるようになりたい」と発言しているほどです。
しかし一番、この状況を上手く利用したのは、ももクロだったようです。
NHK「MUSIC JAPAN」5月30日放送のアイドル特集でAKB、モーニング娘。が競演する中で、一番「濃い」注目を集めたのは、ももクロ「行くぜっ 怪盗少女」のアクロバティックなパフォーマンスでした。先日は新曲でも2回目の出演を果たしています。
では、また一曲。ももいろクローバーで「ピンキージョーンズ」のMVをご覧ください。

ももクロの面白さは基本的に楽曲の魅力に基づいているのが判るかと思います。かつてモーニング娘。がブレイクした時も、実は同じでした。
こういうことを書くとAKBを貶すのではないかと思われてしまうかもしれませんが、彼女らの楽曲、例えば「ポニーテールとシュシュ」、「ヘビーローテーション」にだって面白いところはある。好き嫌いは別にして。
問題は「RIVER」と比べると「Beginner」は確実に二番煎じだし、「チャンスの順番」は気の抜けたアイドルソングだっていうことを今、会えて…もとい敢えて言っておかないといけないということです。そしてハロプロの人気が落ちていったのも、同じく楽曲の質の低下が根本の原因だった、ということです。
決して加護ちゃんがタバコ吸ったから人気がなくなったんじゃなくて、人気がなくなってヤサぐれてタバコ吸っちゃったんだよ!人気がある間はストレスぶとりで済んでたんだから!!
ですからハロプロも「戦国時代」を仕掛ける前に、つんく♂の楽曲を無しにしなくても良いから抑えて、他の作家にも発注した方が良いと思うんですよね。

 
そこで、ここに提言したいと思います。




 ちゃんとしようよ!