The Naked Kiss

どうやら一触即発の事態は回避されたようだ。
NEWSのメンバーとしても活躍する山Pこと山下智久のニューシングル「はだかんぼー」に、同日発売のAKB48内ユニット、フレンチ・キスの2nd「if」が勝利しかけたのだが…山Pが拡販目的の握手会を日曜日に敢行、結果、巻き返すことができたというのが今回の「事件」である。
しかしながらメディアは報じないだろう。何しろ、センシティブにならざる得ない対象の両巨頭のジャニーズとAKBだ。


それにしても山Pの新譜は一曲のみ入りシングル。ジャケットが初回限定2種と通常盤の計3種類ではあっても、最近はカップリング曲違いのでファンの複数買いを狙った販売形態をとっていたジャニーズにしては、比較的、正攻法だし、しかも次の週には発売されるニューアルバムの先行シングルカットというかたち。
片やフレンチ・キスは曲違いに加えて、ドラマDVDつき、デジタルコミックDVDつき、トレカつきの3形態で、コアなファンは全部買わざるを得ない、ほとんどタイトル曲は「おまけ」というような形態だ。私がゆきりんのファンなら当然買っている。
山Pが、来月公開の映画で演じている矢吹丈さながらの「両手ぶらり作戦」とでもいうべき攻めかたをしたのに対して、総合格闘技ルールで挑むようなフレンチ・キス。これで後者が勝利していれば、かなり遺恨の残る試合だったと言えるだろう。


いや、もう既に山Pファンは握手会の開催を喜びながらも、忸怩たる思いを抱いているかもしれない。そしてジャニーズ事務所自体も。
去年は嵐の一人勝ちであったはずが、シングルに関してはトップをAKBに攫われてしまっている。
いくら他の女性アイドルのファンのヲタク層がAKBに対してネガティブキャンペーンを張っても一般層への効果は期待できないが、嵐のファンがAKBに対して敵意を向けたらどうなるだろう。そしてジャニーズ事務所自体が業界内で権力を行使したとしたら…。


そもそも、この事件から考えるに、AKB側とジャニーズ側に意思の疎通がないのではないか。となるとAKB側もジャニーズと今後チャート上の全面対決も辞さないかまえなのか。
もう既に終わったと言っていい女性アイドル界の競争よりも、こちらの方が注目だと思わざるを得ない。