スパガにI'm Sorry

 「ごめんね、つんく♂」に続く謝罪企画第二弾です。本当にごめんなさい。もうレコ大最優秀新人賞もスパガさんで良いですよー。

 というか皆さん(って誰だ)もSUPER☆GIRLSについては評価低かったですよね。デビュー直後、日本青年館のチケットが売れなくてキャンセルになって馬鹿にしてましたよね。
 それが、ここまで来るとは。
 それから、売上だけじゃなくて、ちゃんと曲も面白い。
 モーニング娘。「ONLY YOU」と同日発売でチャート争った「MAX!乙女心」も正直、音楽的にはスパガの方が面白かったし。特に今回の「女子力←パラダイス」はハロプロのお株を奪うようなアイドル歌謡ディスコ。
 アレンジは彼女たちのシングルのタイトル曲を全て手がけている鈴木Daichi秀行で、言うまでもなく、かつてはハロプロので多くの楽曲を手がけた人材。

 娘。も「この地球の平和を本気で願っているんだよ!」では平田祥一郎編曲で最新系のハロプロ・ディスコ歌謡を展開して面目躍如でしたが、こちらは生楽器のサウンドで、かつてのダンス☆マン路線を彷彿とさせるような出来。
 ちょうどSKE48が「1!2!3!4! ヨロシク!」〜「バンザイVenus」のディスコ路線から「パレオはエメラルド」の48系王道路線に戻したのところの間隙を縫って、レーベルメイトになった彼女たちは、より質の高いディスコものを送りこんできたようなかたち。
 「っていうか」ですよ、ここまでやって、やっとダンス☆マン・オマージュと言って良いはずで、本当、ダンス☆マン・インスパイア(つまりインスパイアのインスパイア)のSKE48の「1!2!3!4!」を褒めてた吉田某氏とか宇多○師匠とかは、スパガでなくて良いんで、ダンス☆マンさんには謝った方が良いですよ。本当、マジで。


 そもそもスパガは元々、楽曲の作りは非常に良かったんですが、その時点でのメンバーの力不足とコンセプトの甘さが詰まらなさにつながってたんですよね。
 特に、1stシングル「がんばって 青春」とか、聴く人を鬱にするぐらい「頑張って」を繰り返すという具合で、いやあ本当に酷かった…。
 ただ、そこから鈴木Daichi秀行のアレンジ担当は変えずに作詞を多くのアイドルソングと手がけ、スパガのデビューアルバムでも「みらくるが止まンないっ!」等で仕事をしているBOUNCEBACKに任せたのが、アイドルポップらしさを倍増するのにつながって正解だったよう。

 
 そして気がつけば「女子力←パラダイス」で、モーニング娘。に迫る売上に至ったのですが、というのは、実は、ももクロスマイレージも、ぱすぽ☆もグンと追い抜いてしまったという超絶ぶり。
 先般、「めちゃイケ」の「AKB48以外だらけの大運動会」でも、ぱすぽ☆とのライバル関係が構図になってまして、実際のところ☆が名前についているだけでなく、「商法」としてタフな売り方をするところでも非常に共通しているのですが、夏のキャンペーンで、ぱすぽ☆が未だに「50枚で5分面接」をやっていたのに対して、スパガは長期間の予約握手で、じっくりと攻めて結果を出したところ。
 もちろん複数枚購入させるというところは大いにあったでしょうが、同じ汐留AXで公演をしながら、ぱすぽ☆が集客に苦戦していたのに対して、スパガの方は完売が多かった様子で、平日の公演がほとんどでしたから、この点でもスパガが特に若い層のファンを増やしたんだろうことがわかってきます。


 今一度、音楽的な側面に戻ればデビュー作である1stアルバムもavexらしいR&B寄りの作りをしてて、「NIJIIROスター☆」とか「虹色ダイヤ 〜スパガのテーマ〜」とか面白いし、もう少しコンセプトを絞れば(TKの曲は悪くないけど据わりが悪い感じ)アピールできるところもあっただろうなあ、と思いますが、多分、今のライブではシッカリと機能してるんだろうなあ。
 アルバムでデビューと言うのも、ちゃんと1時間以上のライブをさせて育てていくAKBの方法を踏襲したところだったんだなと今になって気がつきます。
 しかも彼女たちの場合、生歌を基本としてやってるので、育成と言う点ではAKBよりも、しっかりしてます。
 売れなかったアイドルの再活用で有名なavexが何でアイドルをやるかというと…やっぱり、「流石にそろそろ自社育成しないと」という部分もあるんでしょうね。

 と、かなり褒めましたが、ただ、「がんばって青春」よりは目立たないながらも、「女子力←パラダイス」でも帯のキャッチでも使われている「努力、努力、やるだけ」とか、かなり自己啓発的なフレーズが含まれていて、この点はマーケティングの良くない部分が出ていると思います。

 
 さて、正直、動員力から見ると、まだハロプロに及ばないですし、ももクロにも勝てない状況ですが、ようやく本当の勝負が挑めるところまでは来てるでしょうね。ただ、この2勢力を破って売上が10万を超えるぐらいのレベルまでブレイクするには、まず女性ファンを獲得しないと無理でしょう。現在このクラスにいるPerfume、48連合、KARA、少女時代、どのグループも女性ファンの多さがメジャーな人気の元です。
 それにはメンバーの連帯感、チーム感から来るカッコ良さというのが重要でしょうか(まあ本当に仲が良いのはPerfumeぐらいでしょうが)。
 ただ私がスパガに感じる魅力の結構な部分は「絶対メンバーの仲が良くないだろうなあ」というところにあったりします。ただ、そういう仲の良さとは違ったところにあるチーム感というのもあると思うし、そういう方がリアルなはずなんですよねえ。
 ともあれ早く新曲出して欲しいなあ。また予約キャンペーンが長いからスケージューリングが大変だろうけど。