フリースタイル16(LinQオリコン週間15位)

 さてさて、LinQさんがオリコンの週間チャートで15位にランキングされたわけですが、正直、モヤモヤとした気分があります。それはドロシーよりも先にチャートで好成績を出したからというわけではなく…いや間接的にはドロシーのことも関係してくるんですが、まずそれは置いておいて、どうにも、すんなりと喜べない気分がある、その原因をちょっと考えてみようというところなんです。まあ簡単に言うとこうでしょうな。


 LinQが今回15位になったことよりも10位圏内に入らなかったことを評価すべき。


 「何を言うか!」っていう人もいるでしょうが、個人的には1stの「ハジメマシテ」から買って、2枚目が出て、新宿ロフトの公演観たぐらいの時点で「これは1万枚は売るのは可能だな」と思ってました。だから、今回のことはそれほど驚きじゃないんです。これだけのパフォーマンスの水準でライブに人が相当数集められて、しかもメンバー20人以上で握手などなどイベントやれば、1万枚は行ける、というのは、ほとんどテクニカルな問題なんですね。
 ですから、逆に言えば、今回は無理して過剰なイベントはしないで、20位以内と東名阪+地元福岡でファン拡大を目指したということだったと思うわけです。
 というのも前回の横丁祭の時に、握手会とチェキ会を両方やろうとして、仕切りが悪くなったために、客からかなり不満が出たという件がありまして、今回は、その点を修正して、まず全体握手を「剥がし無し」でやって満足度を上げて、メンバー個別サイン会チェキ会やるのは、また別途というシステムをとってたみたいなんですね。
 このへんタワレコ嶺脇社長のアドバイスなんかもあったかな、なんて推測してたりもするんですが、私がtwitter上で見た限り、今回のイベントは良い評判しかなかったですね。かなり満足度が高かったようです。
 TBSラジオの「トップ5」に嶺脇社長が出演してたときに言ってたことですが、このへん無理に高速で回転するように握手会をしたりすれば枚数は掃けるんですが、それよりも満足度を取ってファンの拡大と定着を狙った、ということだと思います。
 ただ、このへん伝聞を元にした記述になっているように、私はほどんど今回は参加しませんでした。代官山のフルメンバー公演は行きたかったんですが、平日で開始時間が18時半とかだと、ちょっと難しかったので。それでも前日の渋谷タワレコもフルメンバー揃ってるだろう、ということで二部に行きましたが、ステージの狭さもあって、一部二部でメンバーを分けてのミニライブ。これはこれで楽しかったんですが、初来京のある種の「選抜」の方が良かったなあ…というのが率直な感想。
 これは私が接触イベントが特に好きじゃない、というところからも来る感想なんですが、まあ、私と同じ人も少数かもしれませんが、いるんじゃないかと。
 これが、もっと握手会とかガシガシやって「売らんかな」みたいなところが見えたら、もっと引いてたかもしれません。だから10位に入らなかったのが良かった、という風に思うわけです。ただ、やっぱりステージでの満足度が第一なんですよね。

 この点、私としてはドロシーやステップワンの固定したメンバーでのイベントの方が安心して行けるし、楽しめるところです。
 ここで、やっぱり心配になるのは、ステップワンも接触系のイベントに今以上に力入れてしまったりしないか、というとことなんですね。多分、LinQがチャート上位に食い込んだことで、「ローカルアイドルブーム」を仕掛けてくる筋も出てくると思いますし、ある程度、流れが出来て来ると思います。
 ただ急速に消費されてしまうには、まだ基盤の脆弱さがあることは否めません。

 もう一組、地方拠点でグローカルに展開できる可能性のある、ひめキュンフルーツ缶がメンバーの3名脱退で、仕切り直しを余儀なくされているところで、1万枚売るポテンシャルのあるLinQが一人勝ちしてしまうのは危ういというか。
 LinQさん自体にしても、地元の定期公演では、まだ常時満員に出来ていないところで、東京中心に盛り上がってしまうことのデメリットというか。しっかりとステージでの満足度を更に上げて、物珍しさだけじゃないところで勝負しないといけない、というのは判ってらっしゃるとは思うのですが…。

 その点では4月にあるZepp福岡での結成一周年イベントを中心とした地元での活動の方が、今回のプロモーションよりも大事かと。まあ、CD売り上げのチャートで実績作って、地元に逆輸入的にアピールするというのは、もちろんあるんですが、その手の故郷に錦を飾る的なものは、やっぱり従来の「中央と地方」のスキームのような感もあるところです。


 まあ、こういうモヤモヤも、きっとフルメンバーの公演観れれば、薄かったんだろうと思いますが。