SUPERMCZTOKYO!〜ライトノベルとライムベリー[フリースタイルヴァージョン]〜(FS20)

 いつも地方発アイドルの情報とか各所から頂いてばかりなので、少しは「今のところ東京でしか見られない」ところのものを紹介しないとなあ。他のメジャーなアイドルとか東京へ観に来たついでにでも是非、体験してほしいのはusa☆usa少女倶楽部主催イベントで派生グループ、4人組中学生アイドルラップユニット、ライムベリー (rhymeberryのライブですね。日曜日に四ッ谷 Live inn Magicを中心に昼12時ぐらいからやってるので、夜に他のライブ鑑賞の予定が入ってても、その前に行けます。まずは公式twitterアカウントをフォローしてライブ情報をチェック!。 
 ライブの模様を最新の動画でぇ…どうぞー。
 こちらの妹萌えライトノベルや漫画アニメの世界から飛び出したような代表曲「HEY!BROTHER(ねえお兄ちゃん!)」は既にご存知の方もいらっしゃると思うんですが、これで興味を持っている方たちの一方に、引いちゃったり、斜に構えちゃったりしてる方たちもいらっしゃるかもしれなくてえ・・・もったいない!

 確かにギリギリです(笑)地下と言うかアンダーグラウンドなシーンじゃないと、ちょっと成立しづらいもので、一応、CSのチャンネルでは放送されたようですが、地上波だと色々とエクスキューズを付けないと難しいかなあ。
 でも、この曲だけでライムベリーを判断するのは大間違い!私も実は「ねえお兄ちゃん!」には、ちょっと斜に構えちゃった口でしたし。それが「ライブ行かなきゃ!」と思ったのは、次の曲の動画が公開されてからでした。
 同じ最新のライブで。是非、最後までご覧下さい。 


 関係ない!楽しい楽しい。これ面白いと思ったら是非ともライブ行って欲しいんですよね。
 でも「楽しそうだけど、ちょっと、この盛り上がりに混ざるのは大変そう」って方は、3列目以降とか、前の方でも脇の方とかなら、現時点、特に主催イベントでは強烈な圧縮とかモッシュとかないので、上手く様子見ながらポジショニングしてもらえれば大丈夫だと思います。


 それから「踊りまくらないと楽しめないんじゃないか」というのも全然無いです。ラストでやる定番の「MAGIC PARTY」については出来る限りガッツリ騒いでもらうのが吉かと思いますけど、私も年齢的に全部、全力は厳しいので、他の曲はクールに(苦笑)楽しんでます。次の最新曲も騒げはしますけど、メンバーの様子を見ていただければ判るように、そんなに激しくないですし、実際は「ねえお兄ちゃん!」も同じぐらいのテンションでも十分です。
 観てください! 聴いてください! そして!楽しんでください!


 各メンバーのキャラの楽しみどころとしては「ヱヴァ新劇場版」に登場する真希波にも例えられるような風貌で、後方に構えるDJ HIKARUの超絶クールさ、一番「Bガール」的な雰囲気を漂わせるMC HIME、アイドルラップのギャップを体言するファンシー趣味のMC YUKAと…まあ、色々ありますが、やっぱり注目すべきは全体を支えるセンターのMC MIRIのラッパーとしてのスキルレベル、フローの見事さじゃないかと思います。


 ヒップホップとしての文脈上どうなの?って言われると、まあ私も詳しいとは言えないので、もっともらしいことは言えないわけですけど、それこそ関係ない!楽しい楽しいで良いと思うんですよね。
 twitterアカウントの紹介文に「さんぴんキャンプをルーツとした日本語ラップにリスペクトを捧げつつ、明るく元気 にライミング中」とあって、これも実はネタで、さんぴんよりもスチャダラパーの所謂「オモロラップ」直系じゃないか、とか。
 それから楽曲制作者は実はラノベ作家さんでもあったようだ、とか、プロトタイプにMOE-K-MCZという声優ラップトリオがいて、やってる曲も実はカバー。もっとハードコアなヴァージョンの「ねえお兄ちゃん!」は、まだニコ動で観られるよ、とか、というのも別に情報として必須じゃないと思ってます(まあ私はサブカル野郎なので、詳しい方々のご教示キボンヌですが)
 それでも不安な方々は好著「文化系のためのヒップホップ入門 」で、そもそもラップの源流はパーティーラップで、単純に既製のレコードをループさせてラップ乗せて楽しんでたのが始まり…と理論武装してから、頭をからっぽにして楽しめば良いと思います。


 本当は以前から、もっと細かく書こうと思ってた分析的なことも最後、簡単に。
 そもそもAKBのブレイク時期以降というのは「ラノベ的な想像力」というのに立脚していると思っています。
 純文学からすれば挿絵=イラストが本文と同程度に重要視されてしまうラノベというのは不純とも言えるわけですが、これは純粋な音楽マニアからするとヴィジュアルなどが重視されてしまうアイドルポップスともパラレルな現象とも言えるでしょう。
 一般的にはメディアミックスと言われてしまうところですが、フックになっているのは、就学児童以上の大多数の日本人において共通基盤になっている学校体験。それに立脚する学園ものがラノベの中心になっていて、AKBも同じ世界観を踏襲しています。
 例えばAKB以前から学園的な設定を使っていた制服向上委員会には無い物は、この「ラノベ的な想像力」です。
 AKBに影響されて、更に学園設定のアイドルは増えているわけですが、ライムベリーがシーンに投入したのは、もっとハードコアなラノベ的要素で、まあ確かに引くけど「ねえお兄ちゃん!」という楽曲は重要かなと。メジャーなアイドルがソフトに「妹キャラ」を演じてるのも、揺さぶるようなアンダーグランドからの動きで、そういうのはなかなか無いですよね。
 ちなみにMC YUKAは実のお兄様がいるんですが、関係は良好ではないとライブで言ってました(笑)


文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)

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ライトノベル☆めった斬り!

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