ももクロ攻撃して安心してるだけじゃ痛い目に遭うぜ!>自分(FS36)

 ということで、また前回の補遺のようなかたちですが、自分で反論しちゃうと運営しているスターダスト自体も無理に、ももクロに「10万枚の壁」を突破させようとしてないというところもあります。次回シングルの「サラバ、愛しき悲しみたちよ」については、とうとう初回盤と通常の2パターンだけになりました。これはAKBはもちろん、ハロプロスパガなどの3パターン以上で枚数を稼ぐ商法とは一線を画したかたち。一般のお客さんは凄く買いやすいですよね、やっぱ。
 こういうのは評価しないといけないよなあ、と素直に思います。


 所謂、「ももクロはアイドルの枠を超えている」的な言説というのは、まあ新規ファンだけじゃなくて、運営サイドにも一定の責任はありまして、今回は楽曲的、それも歌詞やコンセプトについては余計な「サブカル」とかそういう別の言説の曖昧さが纏わりついてきて、話が面倒になるので、純粋に曲の側面から、その点を考えてみようというところなんですが、まず「次のシングルは良いよ!」ということを先に言っておきたい。まず聴いてください。

 ということで遡って「労働賛歌」から行きますが、ここから離れていった昔からファンも多かったように感じられるところ。これは曲のトラック自体は良かったと思います。ただ素直なダンスミュージックからは離れてしまって「ロック」の方にズレてしまったというのは否めません。次の「猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」」は以前から多数ももクロ楽曲を手がけてきた前山田さんの作品ですけど、これも、まあヘビメタ、ハードロック寄り。前作の「Z女戦争」は相対性理論やくしまるえつこ作詞曲で、相対性理論自体は非常にグルーブのあるニューウェーブリバイバル的な音を出しているバンドなんですが編曲がまたまた踊れない…正直、ちょっと酷いものだったということで、ダンスミュージックとしてのアイドルポップの「枠からはみ出して」しまった、というのは事実でしょう。


 さて、そして今回の布袋寅泰作曲編曲のシングル曲ですが…すみません。正直、布袋さんをナメてました。さーせん。
 実際のところ発注した側はネームバリューで選んだのかもしれませんが、流石にヤンキーにも愛される音楽を作ってきた人は「判ってる」なあ。「ロック」がダンスミュージックを否定してない。
 エレクトロ隆盛時代にもマッチしたシンセサウンドが強調されたリフの強烈なリズムからして、最近の楽曲では感じられなかったワクワク感があります。実は企画シングルとして発売された桃黒亭一門名義の「ニッポン笑顔百景」も前山田さんによる原点回帰的な側面の強い曲(「和の要素」が入っているところからすると前山田さんが関わる以前のインディーズデビュー当時の原点も含みの)だったんですが、最新シングルは違った方向性で一般の、それこそヤンキーも踊れるものになってます。
 それから布袋さんには悪いけど、歌詞を自分で書くと曲のリズムを損ねちゃうようなところが少なからずあったりするところ、本作の作詞は岩里祐穂氏が担当してるので、そういうところも無し。


 まあ、色々という人は今回もいるでしょうが、私はこれで10万枚達成したら、全然、文句ないです。素直に嬉しいな。

CD10万枚売るのって難しいよね(あるいは、ももクロのブレイクは何故、遅れているのか?) (FS35)

 前回の「音楽シーンの中の女性アイドルを展望する」の続きみたいな感じで。
 この前は「どうにか一般的な音楽ファンにもアイドルシーンの状況が伝わるようにしたいなあ」というところも書くきっかけではあったんですが、なかなか、これが難しいところですね。前提として書いておけば良かったのですが「やっぱりAKB48っていうのはCD全体の売上を支えている部分があって、これが広範囲な業界関係から支持されている原因でもある」ってところなんですよね。
 あれだけ売れれば当然、「こんなに寡占状況じゃ詰まらないよ」となるのが普通ではあるんですが、「そうは言ってもCD売ってくれるだからありがたいじゃん、グラビア載せたりすると雑誌も売れるし」という。TVの視聴率にどれだけ関係するかとか、CMで起用して効果があるのか、というとこはAKBって良くわからなかったりするんですが…、まあCDと紙媒体では強いことは明らかです。
 ただ、そうは言っても、やっぱり「AKBばっかりじゃ詰まらないよ」ってところで業界的に期待が高まってるのは、やっぱり、ももいろクローバーZなんだろうな、というところ。でも前回も書いたように、まだ「テッペン」は取ってません。とりあえず、これを「CD売上10万枚の壁」と言う観点から見てみましょう。


 今に続く新人女性アイドルブームは、どこに発端があったかというと私は2007年から8年にかけてのPerfumeのブレイクにあったと思っています。Perfumeが10万枚以上売り上げたのはアルバム『GAME』が最初で、シングルよりもアルバムでトップに躍り出るところも、ちょっと所謂「アーティスト」のカテゴリーっぽいところもあるんですが、まあシングルでは2008年に「love the world」で一位を獲得して売上もシングルで初めて10万枚を突破しました。その年末に紅白初出場となるわけです。
 つづく2009年がAKBのブレイク。「10年桜」で10万を突破し、「RIVER」で週間一位も獲得。
 そして次の10年がどうだったかというと…、もちろんSKEというのもありますが、このへんはAKB関連グループとして考えた方が良くて、「新人」ということで言うとK−POPのKARA、少女時代となります。この2組が10万枚越え。


 ということで昨年、「アイドル戦国時代」という言葉が広まっていったあたりですが…ここで新人で10万突破するところが出なかったんですね。個人的には、このブログに書いてきたところでも判るでしょうが(特に「週末ヒロイン・ショー ももクロちゃんと握手 約束だっ!?」など)、ここで、ももクロにブレイクして欲しかった、というのが正直なところでした。作品的な面白さから言って「ミライボウル」が、現時点でピークかなあ。
 やっぱり震災の影響は大きかったかな…と思いますね。
 『バトル アンド ロマンス』は良いアルバムだと思いますが、やっぱり社会状況に引っ張られてしまったところはあるかなと、今になると思います。もちろん、それを評価する向きもあるとは思いますが、そういう役割を担うのは既にトップにたっているAKBだった、と言わざるを得ません。AKBのコンセプト的には上手く前年を踏襲して焼き直しをしつつ、音楽的に急激ではない変化をつけるという保守的な戦略が、ももクロの完全にオルタナティブな路線よりも合っていたというところかと思います。
 簡単に言えばフレッシュな新人を受け入れる余裕が去年の音楽シーン全体には無かったということになるでしょうか。


 というところで、ようやく今年になって、ももクロも一般的に広く知られるような状況にはなってきているのですが、気にかかるのは、それまでのファン層、特にグループ名に「Z」が付く前からのファンや興味を持っていた人たちが離れ行ったというところがあるということです。かく言う私もそうなんですが…、これが、ももクロの完全なブレイクを遅らせている原因になっていないか?
 実際の競争的には以前の方が、ももクロと48グループとは丁々発止の部分があったのは昔から知っている人たちはわかっているところですが(笑)、比較的に友好的にステージやメディア上で絡むようになってきてからの方が、一般的な層からは、ももクロが「AKBから差別化できる存在」、また更に進んで「アイドルの枠をハミ出た存在」として認知され、支持されるようになったというのは皮肉なところです。もちろん以前から「先物買い」していたメディアの一部も、それを継続するということで、置いてけぼりを食らったのが、いわゆる「ヲタ」、濃いアイドルマニアの層ということになります。元々は、この層が買い支えていたという側面が非常に大きいにも関わらず…。

 11月には、おそらく今年最後のシングルになるだろう布袋寅泰作編曲の「サラバ、愛しき悲しみたちよ」が発売されますが、あまり状況的には変化が無さそうな中で果たしてどうなるか…。それほどワクワク感が起こらないのが、まあ、そういうことかな、という感じです。

音楽シーンの中の女性アイドルを展望する(FS34)

 ようやく個人的なアイドル熱も落ちついて来たところなので、いつも以上に俯瞰した視点、音楽シーン全体から女性アイドルのことを、ちょっと考えてみようかと思います。
 最近のアイドル商法からするとCD売上のデータは、なかなかファンの実数を反映しないのですが、とりあえずはここから始めてみましょう。今年のオリコンの売上上位50位のデータを使いますが、著作権上の問題から実数は書きませんので、ご了承ください(興味のある方は有料で調べられます)。


 まずは「商法」が、かなり影響するシングルから。
 こちらは完全にAKB48が断トツ。2番手の嵐をダブルスコアで抑えています。更に姉妹グループのSKEが嵐に迫る勢い。続いて同48グループNMBとなります。その他も関連グループの乃木坂46、ジャニーズ、K−POPが占め、EXILEを含めれば完全にダンス&ヴォーカルグループ(と、関連のソロ)が市場を席巻している状態です。


 対して、アルバムはどうかというと、こちらもAKBがミリオンを達成しました。これも「商法」が大きく影響してるのは明らかですが、1、2位のミスチルのアルバムも含めて、桑田、コブクロ、ゆずなど、ベスト盤がチャート上位に多いことを考えれば、EXILEと共にトップに立っていると考えて良いでしょう。SKEも10万枚以上と健闘しています。

 ということで完全にアイドルブームと言われているものがAKBブームであることが明らかになります。その他の有力なグループも音楽シーン全体からすれば第2グループでしかありません。2番手で一番、成功しているのは、ももいろクローバーで、昨年、発売されたアルバムが現在、9万弱を売り上げ、出荷ベースでシングルについても10万レベルに達していると考えられます。以前、書きましたがバズワード的に「アイドル戦国時代」と言われた新人アイドルグループ乱立のシーンを制したのは彼女たちでした。
 ただし、まだ「テッペン」に届くのには今、一歩。でも、近いうちに第1グループに入る可能性は大でしょう。


 ということで後半は今後のYOSOUというところを。
 前田敦子卒業を受けてAKBの売上が右肩下がりになるのは確実です。ただし最新の「ギンガムチェック」の動きを見ていると、それほど極端な落ち込みにはならなそうだ、というところも見えます。嵐にダブルスコアをつけているところから見ても、シングルでは今後も順位的には強さを見せるでしょう。グループ全体で見ればSKEが確実にキープし続けて、最新シングル「キスだって左利き」では更に初動のところで若干の伸びがある気配も注目点です。AKBのシングルが実は、48グループ全体の選抜化してきているのとは違って、SKEの場合は純粋なグループの結果、逆に見ればAKBの伸びにSKEメンバーが貢献している部分も大きいのは見逃せません。もちろん、これはNMBについても同じことが言えます。
 つまり48グループにおけるSKE、NMBへの依存度が、相対的には確実に拡大していきます。その流れでHKTをどう大きくしていくかというのも重要になりますし、これは名古屋、大阪、福岡のローカルなアイドルシーンにも影響を与え、その他の地域にも「間接的に」波及していくでしょう。
 この潮流の中では来年も48グループがシングルCDの上位を占めることは、ほぼ確実です。
 
 ただし繰り返しますが、これは「商法」の影響で、それが顕著ではないアルバムの方では話が異なります。
 今まで触れませんでしたが、いわばアイドルとアーティストの中間にいるPerfumeを見れば、シングルも10万を越えますが、アルバムの売上は確実に音楽シーンで第一グループの存在です。次にAKBと、ももクロがアルバムを発売する時には、興味深い「勝負」になると思われます。
 更には、ももクロに続く第2グループのモーニング娘。、SUPER☆GIRLSについてもシングルでは「商法」により、ももクロを凌ぎますが、実質は次のアルバムで考えるべきだと思います。
 例えばモーニング娘。のシングルでの売上は「商法」により回復してきていますが、アルバムで10万枚以上となるとオリジナルでは2003年の『No.5』(後藤真希在籍時のラスト)にまで遡ります。最新のアルバムも、まだ遠く及ばないところですので(現時点ではスパガのアルバムの方が「商法」の影響であっても売れています)、もう一段階、何かが無いと難しいところ。そろそろベスト的なもののタイミングかとも思えますが…。

夏の終わりのハロとモーニング娘。その3(FS33)

 さてさて本当に夏が終わってしまってるので、何とか締めたいと思っておりますが。
 モーニング娘。について行きましょう。まず10月発売のニューシングル「ワクテカ Take a chance」が良い!

 それから、その前に出るアルバムも良さそう。収録曲「What's Up? 愛はどうなのよ〜」

 更に、つんく♂さんの調子が良くなってきてる感はありますが、これも曲の制作数を抑えてたからかも。スマイレージはグループ自体の問題もあるでしょうが今年はオリジナルアルバムなしですし、Berryz工房のシングルもカバーにしたり。
 かなりCD売上枚数的な勝負を仕掛けてきているハロプロなので(タワレコとの協力なんかもあり)、また11月ぐらいにモベキマスをやって年末紅白も狙ってくるんじゃないかとも。 楽曲的には素直に、つんく♂さんが得意で好きでもあるだろうダンスミュージック系ものを最新のエレクトロサウンドで打ち出して、それが受け入れられる環境が整ってきたのでトレンドとも合致してきている感があります。
 ただ…まだ、つんく♂さんには厳しく行く当ブログです(笑)。調子が出るのは良いですが、調子に乗ると良くないので。これは古参のファンの人たちを含めて。


 ハロプロが復活してくるのは良いのですが、またある程度盛り上がった時に所謂、「鎖国」を繰り返してしまって、固定ファンで安住してしまうのは、ちょっと勿体無い。まあ、将来的にハロプロには宝塚的に女性ファンを中心にして根強く継続していくような道もあるとは思うのですが…個人的には、面白くないので、ちょっと別のアングルを用意したいなあ、と思います。
 確かにAKBを筆頭とする他所との競争も開かれた活性化をもたらすかもしれませんが、以前の話の繰り返しでもありますが、所蔵事務所アップフロント内部での非つんく♂プロデュース=非ハロプロの別動グループであるアップアップガールズ(仮)やソロの吉川友さんとの、競い合いがメンバー的にも、つんくさんにも効果があるんじゃないかと期待したりします。


 UUG(仮)については、なかなかメジャーデビューまで漕ぎ着けられていなかったところ、漸く「アッパーカット」というインパクトのある楽曲が生まれたやTIFに出演したこと、一般的なアイドルファンの間でも盛り上がって来ていまして、そのへんを取り上げたいな、と思っていたところ、T-Palette RecordsからのCD発売が決定するというニュースが飛び込んで来ました。

 吉川友さんもセールス的には落ち着いて来てしまっている部分はありますが、楽曲の路線としては「こんな私でよかったら」以降、ハロプロとは完全に別の傾向で固まってきたところがあり(これはUUGの「アッパーカット」も同じく)、ハロプロとは異なるファン層への訴求が期待できます。
 吉川さんのニューシングル「ダーリンとマドンナ」。

 いずれも元はハロプロエッグ(現ハロプロ研修生)出身で、UUGは未だハロプロ楽曲も歌ったりしていますが、どんどん独自色が強くなって行くことが予想されます。UUGについては、これから最年少の新井愛瞳さんとエース佐保明梨さんが、どれだけ成長してくるかが、個人的には注目点。


 正直、現ハロプロ研修生については追いかけられていない私ですが、宮本佳林さんについては注視せざるを得ないところですね。スマイレージのオーディションには落選しましたが、それも「温存」と感じられる逸材です。「数学女子学園」での演技も素晴らしかったですが、本領は卓越した歌唱力でしょう。現在、配信限定ですが、情報番組のテーマを「コピンク」の名義で発表しています。正直、ハロプロとかだけじゃなく、アイドルソングという枠を超えて、今年の最重要曲。

 ハロプロのグループへの加入を期待する向きもありますが、私は絶対、ソロで行くべきだと思っています。グループじゃ勿体無さ過ぎる人材です。最終的に吉川友さんのように多少、デビューに時間がかかっても、安易につんく♂さんに任せちゃ駄目(笑)。正直、つんく♂さんのテイストには馴染まないような気がするんですよね…。
 そもそもモーニング娘。ハロプロもメンバー、グループ間の競争、切磋琢磨でやってきたと思うですが、モベキマスベリキューも、どちらかというと協力、コラボになってきていて、競争意識が強いのは℃-uteぐらいなんじゃないかと浅いファンの私は思ってしまうですが…どうでしょう。もちろんモーニング娘。は出自が雑多なメンバーが揃っているので、メンバー間のライバル意識も強いと思いますが、更にはアップフロント内で競争できるようになれば、プロデューサーとしてもウカウカできないところで、面白くなるんじゃないでしょうか。

夏の終わりのハロとモーニング娘。その2(FS32)

 既に駄洒落タイトル(若干、判りやすくしました)を思いついたことで駆動したモチベーションが薄れつつありますが、デモヤルンダヨ。今回は対バンイベントでのハロのグループの「パフォーマンス」の方について行きましょうか。


 まずは℃-ute@横丁祭、これは圧巻の一言でした。「あれはやりすぎじゃないか」って声も挙がってましたが、いやいや手を抜く方が駄目じゃないですか。それも他の出演グループに触発されて、「これは頑張らなくちゃ」ってなって彼女たちのポテンシャルが100%発揮されたとのことで、責めることじゃないです。そもそも「他のアイドルのファンを自分たちのファンにしよう」という邪念は一切無かったと思うんですよね。ただ目の前の競い合いに勝ちたいだけで。セットリストも完全なヒット曲、代表曲集で、それだけでもチケット代の元取れました。


 さて、その後の仙台で観たスマイレージが個人的には、ちょっと消化不良で。まず私が、脱退した前田憂佳さんが結構、好きだったという前提をつけておいて、この後、バイアスがかかっているんだと考えていただいて結構です、と前置きしておいて行きますが…。
 もちろん所謂、パフォーマンスは良いです。それは楽しみました。でもですねスマイレージって、これは前田さんと小川さんがいた時からなんですが、「アイドル」の魅力としての「ギャップ」が少ないグループなんですね。全員かなりスキルが高いし、足りない部分は完全に消してカバーしあってました。これは、メジャーデビューした、みんなが中学生ぐらいの時は、まあ「キッズグループ」としては面白かったと思います。そこから成長していくところで、アイドルのフォーマットで行くのが難しかったような…と、今から思うと感じます。やっと「有頂天LOVE」のチャラい和ユーロのテイストで、アイドル的ギャップが出来たかなと思っていたところで、「ああいうこと」になりまして。
 新しい編成になってからライブを観たのは仙台が初だったんですが、そういうスキル主義的なのに過度なアイドル路線というところが更に悪い方に行ったような。ともかく言われたことは、ちゃんとコナせられる面子だとは思うんですね。でもギャップや「余り」がない。そこらへんを以前は前田さんが毎回違う駄洒落を言ったり、小川さんが食べ物ネタでバリエーションを出したりしてたと思うんですが、それも無くなって、仙台のイベントではZeppが閉まるというメモリアルがあったのに、それについては言及してなかったような記憶が…。一方では「今回のイベントに出てきたグループの中で私たちを一番好きになって」みたいな「戦国感」ありありのことを言うものですから…どうにも、楽しめず。
 この種の発言はBerryz工房の嗣永さんも、もうちょっと「あのキャラ」に寄せながらですがタワレコのイベントの方で言っていて、ちょっと「難しいなあ」と感じてしまうところでした。更に、この日のBerryzのセットリストが「???」なもので、シングル曲が余り無い「なんか、これってホーム向けなんじゃない?」というような内容。この時はスペシャルで℃-uteが登場してベリキューでの「超HAPPY SONG」サプライズ披露があって、その点はかなり終わり良ければ…だったんですが、まあ客席でファン同士が「超WILD」だったのも合いまって、本編はスマイレージ以上に楽しめなかったというのが正直なところでした。

 何と言うか℃-uteは対バン向きだけど、他はちょっとハロプロの色が強すぎるなあという感じだったんですよね…というを次回の前フリにしておきましょうか(ということで多分、まだ続きます)。

夏の終わりのハロとモーニング娘。その1(FS31)

 かなり無理のある駄洒落タイトルを思いついたのでハロプロ周辺の最近(って程でもないか)のもろもろについて、ちょっと書いておこうかと思います。


 最近、スマイレージ現場でMIXが発動されて、それに対して否定的な意見が出たところから論争的なやりとりがtwitter上で起こりました…というのを話の「トッカカリ」として。まあ「MIXぐらい良いじゃん。そんなルールがちがちの現場なんて面白くないよ。自由で良いでしょ」という意見もあるようですが、それなりに頷ける部分はありながらも、これってルールとかそういうことじゃないんですね。風習、作法としてのマナーの問題だと思うわけです。マナーって本来の意味そういうことですよ。英語使って曖昧にしてますけど。マナーっていうのは、文化的な作法の問題なわけです。ハロプロの現場というは、元々お作法的にMIXは嫌われてきた経緯があるようで、そういう習慣があるところで、他のお作法を持ち込まれたら反発されるのも当然のところ。それからMIX打つのと「自由」とは全く関係ないと思うんですよね。MIXも、また別の作法なわけです。AKB以前、主に受容されていたのは、濃いライブアイドル現場、言っちゃえば「地下」の作法だったわけです。元々は。それは、かつて栄華を誇ったハロプロの現場が受け入れるわけないと思うわけです。


 論争の流れでMIXの発案者の1人と言われていて、現在は札幌でJewel Kissというアイドルグループを運営する通称「園長」さんが「MIXは荒らし」と明言してますが、これは当然だよなあ、というのが一般的なライブ鑑賞の風習からすれば言えることでしょう。
 だって、虎も火も関係ない曲で「タイガー、ファイヤー」叫ぶわけですから(笑)。これが当たり前になってしまっているのは、それが風習になっている、あるコミュニティーの中で「制度」になっているから。全然、「自由」じゃないです。

 まあ、かといってハロプロファンの習慣が一般的なライブ鑑賞の「お作法」に抵触しないかというと全然、そんなこともないわけです(笑)。歌に被さるようなコールとか沢山、入りますし、視界さえぎるようなジャンプしまくりますから。私も10年前に安倍さんや松浦さんの観た時は、そこらへんの作法は肌に合わなかったような覚えがあります。最近、大分慣れてしまいましたが(笑)。
 ただコールとかジャンプは欲望のあり方が一般的な視点からも判りやすいところはあります。とにかく好きなメンバーにアピールしたいと。それからするとMIXは意味論的に(笑)、かなり高度なあり方をしてます。ま、簡単に言えば、この風習を知らない人にとっては、訳わからないことを集団で発狂して叫んでるようにしか聴こえない…。


 と前置きして、最近、私が参加したハロプロ関連の現場の感想を。って言っても、単独コンサートには行ってません。℃-uteBuono!は、ちょっと行きたかったんですけどね。観たのは最近、モーニング娘。以外が立て続けに出演した対バンのイベント。
 まずは℃-uteが参加した横丁祭。これは素晴らしかった!やっぱり℃は観ておかないと、と思いました。その後の単独公演行かなかったけど・・・。ただ、スマイレージが出演した仙台のドロシーリトルハッピーぱすぽ☆とのイベント。それからタワレコのイベントのBerryz工房が…私には楽しみきれなかったんですね。これは演者側の問題もあるんですが、今回は置いておいて、彼女らのファンの側の問題を先に。もちろん全員じゃないですよ。でも、まあイベントの観客の結構、多数を占めるわけです(℃については出演が決まるのは公演のかなり近いころだったので、それほど℃のファンが専有しませんでした)。そのまた何パーセントが…、まあ「マナー」悪いなあ、と感じざるを得ないところで。
 人数多いからガッツリ固まって場所取りしますし、かといってスマやベリ以外の出演者のところは余り興味ないので、ファン同士で話したり移動したり。まあ、これは邪推、妄想ですけど、そんな風にちゃんと観てないのに「やっぱハロプロが一番だよな!」という感じなんでしょうかねー。そういう人たちって、思ってしまうような行動。
 もちろん、ハロプロのファンは、そういう人たちだけじゃないですよ。でも、まあ、そういう人たちも相当数居る。なので、そういう感じだと、色んなアイドルさんを楽しみたい私などにとっては「ハロプロが絡むところは、こんな感じになっちゃうから嫌だなあ」とも思ってしまうんですよね。あまり細かいことは書きませんがタワレコのイベントの時にはハロのファン同士で悪い意味で「ワイルド」なこともありましたし(苦笑)。正直、これじゃ新しいファン作る妨げをファンがしてるよなー、って思ってしまうところが多々ありました。


 というところで続きます。

ドロシーの第二章を(凄くザックリだけど)総括するよ その2(FS30)

 ゆっくり行こうかと思ったら明日の仙台公演で「新曲」発表で第三章が始まっちゃう!思わぬスピードの展開です。でも本来、このぐらいの速さで良いんですよね。期待できる流れだと思います。ナミダよりもずっと速く!

 とは言え、この「新曲」と公式ツイッターでは発表されている曲。メンバーのブログでは「未発表曲」と表現されてたり…またまた色々と考えさせられますが、一旦、第二章の総括に話を戻しましょう。


 本当は、もう少し細かく書こうかと思いましたが急展開なので本当にザックリと。第二章は果たして成功したのか?
 これは、もう「どちらとも言えない」、というか決して「成功」とまでは行かなかった、というのが実際のところだと思います。かと言って、思いっきり失敗したかと言うと、動員的に明確には落ち込んではいないので、そうとも言えない、という微妙なところ。

 
 昨年夏の小ブレイク以降、「Life Goes On」という坂本サトルさんによる新曲が発表された後、このまま行くのかなと思っていたところ、いきなり新しいシングルがツキダタダシさんによる楽曲だと明らかになったとき、そして「Happy Days」を実際に聞いた時の違和感と言ったら、個人的にはかなりのものでした。
 ドロシーには坂本さんの曲以外にもB♭時代からのtaracoさんによる楽曲があったわけですが、この二者の曲のあいだには余り齟齬がないのに対して、ツキダさんの曲には非常に色合いの違いを感じたところです。それは坂本、taraco両氏の曲はAORやR&B周辺の曲調だったのに対して、いきなり流行の48系、ももクロの楽曲を手がけて来たツキダさんの「Jポップな」作風が混ざってきたのですから、この違和感を抱いた人は私以外にも沢山いました。
 もちろん、このへんの「最新」のアイドルソングに馴染みのある人たちには受け入れられた部分もあったのですが…かと言って、それが大きな効果を持っていたかというと目に見えるようなものは無かったように思います。


 何ゆえにツキダ楽曲にいきなり舵を切ったのか、このへん色々なことが憶測されますが、とりあえず、ここでは「大人の事情があったのだろうなあ」とのみ書いておきましょう(また別途、フォローするかも)。ツキダさんの楽曲よりもカップリングを担当した和田耕平さんの方が、同じポップな傾向でもライブで重要なパートを占めるようになったのは、最終的にドロシーというグループのスタイルにツキダさんの作風が完全には合致しなかったと言わざるを得ません。もちろん「Happy Days」にしても、メンバーさんたちは、かなり努力して咀嚼しているとは言えるのですが…。

 ともあれ第二章では結果、7曲レパートリーが増えたということは現実としてありますので、今回のライブでも本来はB♭の曲である「Hi So Jump!」と季節が合わない「冬の桜」は除くことができるという幅は生まれている。これは率直に大きなプラスと考えたいと思います。


 最後に「新曲」というか「未発表曲」についてYOSOUしておきましょう。実のところ「Life Goes On」制作時の坂本サトルさんのツイートによれば全部で3曲少なくてもデモ段階まで作っていたみたいなんですね。ということは残り2曲があるはず…まあ、坂本さん以外にも曲を発注していた可能性はあるので、一概には坂本楽曲であるということはできませんが、ここは期待を込めて坂本さんの曲にベット!


 でも最後に一言。

期待は失望の母である(大滝詠一