手作りでも本格派なアイドル キャラメル☆リボンの魅力

 着実な歩みを進めている大阪発の3人組アイドル、キャラメル☆リボン。各方面で高い楽曲的評価を受けながらも今まで通販とイベントでの手売でしか入手できなかった彼女たちのCDのうち2ndシングル「恋のmusic/Shining Day」がタワーレコードで12/5より大阪と東京の店頭およびオンラインショップで販売開始、12/8(土)には渋谷CRAWLにて単独イベントを行い、会場満員の成功を収めました。

 キャラメル☆リボンは大阪千林の芸能スクール兼プロダクションESSEアカデミーから生まれた女子中学生トリオ(ESSEには『大!天才てれびくん』に出演している鎮西寿々歌も所属)。
 大阪には東京と殆ど変わらないほど多様なアイドルシーンがある一方で、東京では相対的に注目度が低めな芸能スクール系のイベントが、かなり厚みを持っているようです。(私もウェブ上から情報得ているだけですが)後者は基本的に本格的な歌手を目指す人材の「卵たち」による発表会やコンテストなので、特にアイドル的なパッケージングはされていないものが多いですが、見る側からするとアイドル的に楽しめるところがある。それに加えて、キャラメル☆リボンのようにアイドルも中には存在しているという感じでしょうか。例えばSCANDALDancing Dollsの出身校であるキャレスは基本的に本格的なアーティスト志向のスクールですが、ESSEについては子役のプロダクションでもあるためかキャラメル☆リボン以外のグループもアイドル方向です。
 キャラメル☆リボンは、そのような大阪のスクール系のシーンを出発点として、広くアイドル的なシーンに展開しているトリオと言えるんじゃないかと思います。そうは言っても芸事には厳しい土地柄、3人それぞれがソロを取れる力強い歌唱力としっかりしたダンスのスキルを兼ね備えています。

 ESSE関連の地元イベント以外では、トップクラスのインディー系アイドルが出演する「ヤンヤン歌うステージ」を中心に出演。高レベルな楽曲と楽しいステージングがコアなアイドルファンの間で評判広がり、夏にはビックイベントTokyo Idol Festivalに参加しました。


○メンバー

上野天音(あまちゃん) 1998年6月25日生
イメージカラー:ピンク
キャッチフレーズ「大阪下町のドジっ娘


吉仲葵さん(あーちゃん) 1999年3月4日生
イメージカラー:黄色
キャッチフレーズ「アイドルが好きすぎてアイドルなっちゃいました」


深田聖奈(せーな) 1997年9月27日生
イメージカラー:水色
キャッチフレーズ「おしゃれ大好きラーメン大好き。リーダー」

○活動歴
2009年1月結成。9月にはフードテーマパーク「なにわ食いしんぼ横丁」PRユニットの食いしんぼガールズの初代メンバーにグループごと選出。「なにわのモーツァルト」ことキダ・タロー作曲のPRソング「なにわ食いしんぼ横丁」はデビューCDにも「虹色」と共に収録。

その後メンバーチェンジを経て、現編成で2010年8月に初CD「虹色/なにわ食いしんぼ横丁」を発表(現在こちらは完売で、iTSの配信のみで入手可能)。

地元の大きなイベントとしては、ホリプロ大阪主催の「KANSAIアイドルGENKIフェスタ」に出演(2010年夏、2011年春夏)。
今年、2012年2月には東京女子流Dream5ドロシーリトルハッピーがメインを務めたベルサール秋葉原でのイベント「Girl's Revue」の前座的な第一部にB♭ら3組とともに出演。
7月の「第10回ヤンヤン歌うステージ」(第一部)から2ndシングル「恋のmusic/Shining Day」が販売開始。
8月にはTokyo Idol Festival2012出演(両日2ステージずつ)
その他、今夏は東名阪のイベント出演多数。

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 と基本的な情報をまとめたところで、個人的に感じるキャラ☆リボの魅力を書いておきましょう。
 キャラクタの多様なミックス具合が注目点ですね。
 あまちゃんは将来、立派な大阪のオバちゃんに成長しそうなキャラ。ライブ定番の「ある小芝居」などローカル性を一手に引き受けてるのに対して、3人の中ではお姉さん的存在、せーなちゃんは若干バタ臭く、お嬢様っぽい雰囲気の対比があり、更に「奄美大島生まれ山形県育ち大阪在住」というナニワ色の薄い履歴のあーちゃんがトリオの性格づけを多様にしているのですが、歌唱においては非常に統一された質感があるので、全体として面白い化学反応をもたらしています。
 それから、細かくは説明しないですが少年隊と似たようなビジュアル感があるように、個人的には感じます。


 PRソング以外の楽曲はスクールの歌の先生2人が制作。キブン☆ヘブンというバンドもやっている方々で、リーダーでボーカルのラッキー☆篠原こと篠原良知さんが作曲アレンジ、ボーカルの鈴木綾さんが作詞とコーラスを担当。
 鈴木さんはジャケットのデザインも担当と手作り感満載なんですが、CD全体の出来上がりの見事さは、このコンビに支えられているところが大きいと思います。
 また衣装がメンバーの母君のお手製だったり、ライブでもメンバーお手製のプレゼントがあったりとホームメイドな感触にあふれています。でもみすぼらしいチープなところが無いのが良いところ。
 ステージの演出も台本を、結構しっかりと作っているところも見受けれて、それでありながらアドリブ的に繰り出すやり取りが前述の3人のキャラと相まって、絶妙なアンサンブルです。
 実際のところ未だ彼女たちはオリジナル楽曲は持ち歌4曲、というか「なにわ食いしんぼ横丁」は純粋なオリジナルではないので、3曲しか自分たちの曲はないアイドルなので、まだまだ始まったばかり。なのに、かなりの期待を持たせてくれるグループ。すくすく成長していってほしいものです。


 もう一つ、シーン全体の中で考えた時に「他の地域発アイドルにも見習ってほしいなあ」と思うことを。
 おそらく彼女たちは遠征するときは全部、新幹線だと思うんですよね。結構、夜行バスとか使うグループも多い昨今。もちろん3人という人数の少なさもあると思うんですが、これまで無理をしてプロモーションをしてません。でも、楽曲とステージを手作りでも、しっかりと作り込んで、少ない回数でも効果的にイベントに参加すれば結果が出てくるんだなあ、と思えるのが素晴らしいです。確かに大阪のシーンについては「日本で第二の都市なのに、アイドルが盛り上がってこないなあ」、と感じる部分もあるんですが、逆に中学生ぐらいまででガツガツ売り出すのも本当に良いことなのか、とも思います。某大阪のメジャーグループも今年は、かなり脱退者がいますし…。
 本当、「東京」への売り込みに必死になる前に地方発アイドルには地元でやることがあると思うんですよね。

風よはやく〜「会いに来てくれるアイドル」の時代

 さて一回、特報を挟みましたが、その本編は、またということで来年のYOSOUの続き。


 来年のアイドルシーンは恐らくは「地方の年」であることは、ほぼ確実だと思われますが、それは「ローカルアイドルの年」ってことじゃなくて、メジャーなアイドルも、どれだけ国内の各地域を回れるのか、ということだと思います。紅白出場も決まった、ももいろクローバーZは、この勢いで大規模な全国ツアーを仕掛けてくるのは間違いないでしょう。
 そこで驚いたのが、愛媛発のグループ、ひめキュンフルーツ缶が来春の全国ライブハウスツアーを決定したこと。先ごろの11月28日にはタワーレコード渋谷のリニューアル記念イベントに出演して生バンドスタイルでのライブを行い新たな展開を魅せた5人組の彼女たちですが、小規模編成の機動力を活かして勝負をかけてきたな、という感じです。

 
 地域発のグループとしては仙台のドロシーリトルハッピーが今年は東京だけでなく名古屋、大阪、そして先日は福岡のイベントに参加して(名古屋はワンマンも)、本格的な全国展開への第一歩を進めたところ。今月5日に発売となる新曲「風よはやく」は遠距離恋愛をテーマに地域発アイドルとファンの関係を重ねた巧みなコンセプトと、フォーキーなメロに四つ打ちというトレンドに合致したサウンドが見事な楽曲。
 事務所公式の動画がレコード会社の著作権処理に引っかかって削除と言う「何とも」な状況なので、まあ仕方ないゴニョゴニョな動画で、どうぞ。

 正直、総合的な観点からは地域発アイドルではドロシーが一歩リードしていると思ってますが、そのへんは、また別途。
 とりあえず、上記のような機動性の点では、売上で先行してはいる大規模なLinQよりも5人組のドロシー、ひめキュンに分があるのは当然のところです。
 メジャーなグループでも5人組は多くなってきていまして、東京女子流はもちろん、活動歴は既に長い9nine、同じ事務所の新人ベイビーレイズハロプロで言うと、もはや「ベテラン」の℃-uteも。それから大阪在住で今年ソニーからデビューのダンシング・ドールズも5人組。ドロシーの後輩グループParty Rocketsもメンバー脱退というマイナス要因からですが5人組になりました。
 あまり大規模な投資はリスクが高くなる昨今の情勢からすると、インディーとメジャーを問わず5人以下のグループは更に増えてくるかもしれません。もちろん突出した才能のソロ歌手にも期待です。


 「会えるアイドル」というライブコンテンツ重視の流れの先に、このような小規模グループで「会いに来てくれるアイドル」が生まれるは当然の帰結かもしれません。これをトレンドとして考えると、トップに君臨する48Gや一定の集客と一日複数公演が行える「体力」のあるモーニング娘。などとは違い、未だ新人のLinQや、iDOL Street(avex)所属のSUPER☆GIRLS、Cheeky Paradeは、ある種の「人海戦術」でCDの売上が確保できても、ツアー全国展開が伴わない場合、ライブによる浸透度の点では、ちょっと分が悪くなる危険性はあります。

 
 注目の地域はというと、個人的には仙台周辺〜東北なんですが…、まあ名古屋圏でしょうね。東京と大阪からの距離の利点からして。
 ももクロと同じく紅白初出場を決めたSKE48が最大勢力で、実は売上維持の点では48G内優等生でもあり、今後も48Gの投資が行われそうなのも大きなファクターですが、スタダの名古屋発アイドルで、ももクロの後輩チームしゃちほこもメジャーデビューして厚みを増しています。またiDOL Streetの研修生であるw-Street NAGOYAは同じスト生の他地域に比べてもアイドル性が高いと評判です。
 いわゆるローカル&インディーアイドルのカテゴリーでは、「つんつべ」出演などで東京圏でも御馴染みなOS☆U、また寿司屋が運営母体というアイドル教室など福岡に次ぐ規模なのではないかと考えられます。正直、こちらのインディー系から、より大きな展開をするグループが出てこないのがマイナス要因ですが…。東京でのライブの方が多くてローカル色が少ない、しず風&絆が地元のイベントを増やしたり、東京や大阪を始め他地域のグループがツアーしてくることでシーンがメジャーのみならず更に活性化することは、考えられるのではないでしょうか。ちょっと近畿寄りですが滋賀発のFrilL FleuR(愛称フリフル)近江八幡駅前のイベントスペースなどで定期公演をしているのも注目点。
 フリフルは曲が結構、私好みなので動画も紹介しておきましょう。

 さて、このような地域主体のライブコンテンツに加えて、更にはソーシャルメディアと分散型のネットワークと言うのも注目すべき観点なのですが…、ちょっと話が大きくなって今は手に負えないので、またの機会に。
 

特報!キャラメル☆リボンはアイスじゃなくてアイドル

 着実な歩みを進めている大阪発の女子中学生トリオ、キャラメル☆リボン。今までイベント会場と通販でしか入手できなかった彼女たちの2枚目のCD「恋のミュージック/Shining Day」がタワーレコードで12/5より大阪と東京の店頭およびオンラインショップで販売開始、12/8(土)には渋谷CRAWLにて単独イベントを行います。けど、この日は結構、色んな現場が重なっているよな…というところで超微力ながらも応援しようということで、今更ですがご紹介。


 キャラメル☆リボンと言うと所謂「楽曲派」界隈から実質的なデビュー曲の「虹色」を始めとするレパートリーが「イイキョク!」と評価されている、と言う風に語られることも多いんですが、「だけじゃない!」というのを言っておきたいんですよね。彼女たちについては、去年から静かに、でも着々とアイドルファンの間で広まってきていたわけですが、最初から大阪でのイベントに出演した際の動画がツイッター上でも拡散していたりして、その良質な楽曲と素直で伸びやかな歌唱だけでなく、ヴィジュアルとダンスパフォーマンスもトータルで伝播して行っているという点では、極めて最新型の広まり方をしてきています。
 まずは昨年の大阪で開催された「KANSAIアイドルGENKIフェスタ 2011夏」での「虹色」。

 今年に入って2月には東京女子流Dream5ドロシーリトルハッピーがメインを務めたベルサール秋葉原でのイベント「Girl's Revue」の前座的な第一部に出演。これもCSでも録画放送されて、かなり認知度が上がりましたし、夏にはソフマップのイベントでのUSTREAM中継、そして一番のビックイベントTokyo Idol Festival出演時のニコ生中継と効果的なWEBメディア展開がされて、これらによって、3人のキャラクタや必ず「お約束」の小芝居が入る(笑)ステージング全体が、ライブを生で体験した人以外にも更に深く知られるようになったと思います。こちらもYOUTUBEにアップされてしまったりしていて、今でも観ることができます。
 ソフマップのイベントから「虹色」と一部で熱狂的に迎えられた最新曲「恋のmusic」。

 そもそもデビューシングルの「虹色」もiTSでの配信は早くからされていましたし、手売と通販以外でも、しっかり入手できていたのが今ドキで見事なところ。現在では全4曲がダウンロード可能です(iTSへのリンク)。試聴もできますよ。

 ということで、気に入ったらCD買ったり、お近くの方はイベントに足を運んでいただきたいのですが、もうちょっと、彼女たちについて基本的な情報を提供しておこうかなと思っています。まだWikipediaにも項目が無いですしね。

 いままで彼女たちの「今風」のところを強調してきたんですが…実際のところホームページを見ていただければ、その真逆(笑)。トップページなどで観られる写真の衣装は「Girl's Revue」で初披露だったようですが、これはメンバーのお母さんのお手製(!)。それ以外のところも手作り感満載、なのに凄く魅力あふれる彼女たちについて、また更に詳しく紹介したいと思っています。

鬼よ、笑え!(つまりは来年についてのYOSOUです…)

 トマパイことTomato'n Pineが12月29日の初ワンマンライブを持って「散開」することを発表しました。このことについては、あーだこーだ言う気になれないというのが現在の正直な気持ちです。ただただトマパイの3人とスタッフの皆さんに、ありがとうの言葉を。


 …と湿っぽく始まる久しぶりの更新となりますが、ここ数年の新人女性アイドル結成ブームも一つの締めくくりを迎えていることは間違いないと思います。プラスの面からいえば、とりあえず、ももいろクローバーZが今回のシングルを持って、一般的なブレイクに至ったのは間違いないところでしょう。オリコンのデイリーの推移だけでなく、iTSやレコチョクの配信ランキングでも好調なスタートを切っています。このまま紅白出場が決定すれば、来年の一段の活躍は約束されたも同然となるでしょう。それにしても、ここから長かったなあ。


 かたや現在、最も隆盛を極めるAKB48を初めとする所謂「48G(グループ)」についてはAKBが、前田敦子さん卒業後、当然ではありますが下降局面に入りました。ただし、これは現時点、非常に緩やかなペースで48G運営側も「想定の範囲内」に収まっているのではないでしょうか。NMBについては早くも売上減少の傾向が見られますが、SKEについては現状キープの様相です。来年のHKTのメジャーレコードデビューが、どのような結果になり、それが48G全体に、というか恐らく更にHKTから人材をピックアップしてくるだろうAKBに、どう影響を与えるかが来年の戦略の中心だと思われます。


 もう一つ周辺的な事象に触れておくと、K−POPの女性グループのブームがひと段落したということもあります。これは政治社会状況からくる韓国離れが収まらない限りは、この流れは止まらないと思われます。


 さて、もう少し俯瞰的に音楽を取り巻く環境の変化を見ておきましょう。とはいえ、それほど大きな変化にいたるだろう兆しは、あまり見えていないというのが現状でもあります。一番、大きなトピックはソニー音源のiTSでの配信開始でしょうが、これをもって直ぐに大きな変化は予想できないと思われます。確かに、ほぼほぼ全てのカタログが、一つの配信プラットフォーム上で入手できるようになった部分はありますが、大きな市場を持つジャニーズは未だ未配信の状態ですので、単純にカタログの増加と言うに留まるとも言えます。
 それよりも、大きなメディアの変化がないと状況の根本的な変化は見えて来ません。その点ではスマートフォンに加えてタブレットPCの普及が鍵。ここにはモバイル通信のインフラの整備、amazonでも開始されたクラウドサービスの展開も同時に必要となります。これは来年から徐々に変化が見えてくる分野になるのかな、と思っています。


 とはいえ、そこには「まずはコンテンツ」という部分も大きなファクターになるでしょう。その点でアイドル方面で特に盛んになっているUSTREAMやニコ生のライブ配信番組は注目に値するところです。ただし、更なる番組の質の向上というのは必要なところです。そのような番組の総合的な質の点ではトマパイのイベントの配信も行っている2.5Dは、有名なDOMMUNE以上にスタジオ環境の規模と言う点で評価できる部分もあります。後者は先ごろ開局した渋谷タワーレコードを拠点とするTOWER REDOMMUNEによって、そのディスアドバンテージを解消する方向に向かっています。
 これらのWEB放送局のコンテンツがタブレットPCを中心とする新しいモバイル端末と結びつくことで大きなムーブメントを起こせるかというのが来年の課題とも言えるんじゃないでしょうか。
 そして、そのモバイル端末には光学ドライブは装備されていません。いよいよCDから配信への移行が加速されるのは間違いありません。ただし、その「配信」のかたちは更に多様になっていくとも言えます。


 てな感じで、来年のYOSOUが、もう少し続きます。

アイドル出身地リスト(1971〜92)

デビュー年別 紅白出場経験歌手

1971  南沙織 沖縄 
1971  小柳ルミ子 福岡 
1971  天地真理 埼玉 


1972  麻丘めぐみ 大分 


1972  アグネス・チャン 香港 
1972  森昌子 栃木 


1973  桜田淳子 秋田 
1973  山口百恵 神奈川 
1973  あべ静江 三重 
1973  キャンディーズ 東京 


1974 伊藤咲子 東京 
1974 太田裕美 東京 


1975  岩崎宏美 東京 


1976  ピンク・レディー 静岡 


1977  高田みづえ 鹿児島 
1977  榊原郁恵 神奈川 


1978  中原理恵 北海道 
1978  石野真子 兵庫 
1978  石川ひとみ 愛知 


1979  なし


1980 松田聖子 福岡 
1980 岩崎良美 東京 
1980 河合奈保子 大坂 
1980 柏原芳恵 大坂 


1981  なし


1982  小泉今日子 神奈川 
1982  中森明菜 東京 
1982  堀ちえみ 大坂 
1982  早見優 ハワイ育ち 
1982  石川秀美 愛知 


1983  原田知世 長崎 


1984  長山洋子 東京 
1984  荻野目洋子 千葉 


1985  斉藤由貴 神奈川 
1985  中山美穂 東京 
1985  森口博子 福岡 
1985  長山洋子 東京 


1986  なし


1987  酒井法子 福岡 
1987  森高千里 熊本 
1987  工藤静香 東京 


1988  Wink 東京 
1988  西田ひかる カリフォルニア育ち 


1989  宮沢りえ 東京 


1990  なし


1991  篠原涼子 群馬 


1992  スーパーモンキーズ[安室奈美恵 MAX] 沖縄 


○エリア別組数(全44組)
沖縄3
九州8
近畿5
中部3
関東20
東北1
北海道1
海外3

都道府県別組数
東京12
神奈川4
福岡4
沖縄3
大坂3
愛知2


鹿児島1
熊本1
大分1
長崎1


三重1
兵庫1


静岡1


埼玉1
栃木1
千葉1
群馬1


秋田1
北海道1


その他海外3

むしろアイドルの不安定な歌が聞きたい(FS38)

 えー、まあリップシンクについて、まとまったことを書いておこうか、と。
 これって「別に生歌じゃなくて良いじゃん」という人が多くなってきて、最近、非常に面倒くさくなっているわけで、私見を述べるのに結構、分量が必要になっちゃうんですよね。
 でも一言で言うとタイトルにしたことを一番、最初に言っておきたいかな。一番、純粋な音楽的側面からすると。もうディーバ系の、でもオートチューンで調整されて音程がバッチリになってる歌よりも、私にとってはアイドルの不安定な歌の方が魅力的なところが多かったりもするんですね。
 個人的にアイドルの曲をまた頻繁に聴くようになった2010年より前は、CDに関しても、邦楽(まあJ-POPですな)が凄く詰まらなくなってました。というのも歌だけじゃなく、もろもろ録音されたものをトリートメントする技術というのが非常に発達しまして…そうすると日本人なんで、極めて繊細に直しちゃうんですね。
 でも、それって本当に音楽的に「良いこと」なのかというと「違う」と思うわけです。例えばロックなら歪んだギターの音が「良い」という価値観の転換を起こしたはず。これはジャズでも、フリーとかは特に演奏法で似たようなことが起こってますし、ヒップホップならサンプリングの粗い音質というものの魅力の発見というのがありました。
 それとは真逆の方向、単純に「キレイな音」にJ-POPは進んでましたし、今も残ってます。それでも何とかアイドルの直し切れない歌の不安定な部分というのに、「余りの魅力」というものが残っていた感じです。特にライブでは「揺れまくる」わけで(笑)。
 ただ「下手なのが良い」というのとは、ちょっと違うと思うんですが、このへんを考え出すと長くなるんでやめておきます。とにかく上手くても、そういう「余り」が出やすいのがライブというところ。


 さてライブでのリップシンクというのは、生歌なら、そのつど違うはずの「一回性」の魅力という消してしまうわけです。
 現在のアイドルというのはグループが主流で、ダンスに非常に比重がかかっていて、そこで魅せる部分が大きくはなっています。例えばPerfumeなら、その技術が卓越しているのは言うまでもありませんし、48系は大人数の集団的なインパクトというのに力がある。ただ、もう一つ考えておかなければいけないのは照明や舞台装置を含めたヴィジュアルという点ですね。この点が実際のところ、楽曲以外の点でも簡単にPerfumeや48系の真似は出来ない、という部分のはずです。
 そういう「総合芸術」だから生歌が難しい場合はリップシンクでも良いだろ、という意見には頷ける部分もあります。ただ、そうなると完全にライブ音楽の魅力というのは「無し」になってしまいます。
 まだPerfumeですと生歌でやる曲もありますし、「チョコレイト・ディスコ」のようにマイクが「オン」になっていて、掛け声が入る曲もあるので良いのですが、48系公演の「ソロで踊りも少ないのにリップシンク」というのはどうかな…とか。まあAKBも結構、生歌でやるケースも少ないですが増えているところ、フォロワーのリップシンクばっかりのグループのライブとか、それも舞台装置とかは貧弱なライブアイドル現場とかになると…。

  
 もう一つ「アイドル」特有の問題として考えると、アイドルの「育成段階」という面でリップシンクは非常にマイナスだという点ですね。いくらボイトレしても、実際の緊張感を持って客を前にしてライブで歌う経験とは違うわけです。48系について一番、疑問に思うのは育成の面を強調しながら、リップシンク主体だというところ。反論として「彼女たちの多くは歌手を目指していないから良い」というのも「違う」と思うんですね。舞台で発声するというのは、演技だけじゃなくて、もろもろ「芸能人」として基本にあるところのはずです。ダンサーを目指しているわけでもないんですから。


 一方、制作サイドから見てみるとリップシンクというのは音響に気を使う部分が少なくなるので「楽ちん」なところもあるわけです。そのへんの「安易さ」というのも、まあ嫌な部分です。
 音響と言えば、また細かい話をしてしまうと、リップシンクの場合は録音物の情報量、多くはCDでしょうから16bitのPCMを越えることは無いので生歌というか肉声には音質として完全に「負け」ます。ま、カラオケと生演奏の関係も同じくですが。


 Perfumeは正直、リップシンクを許す傾向を助長してしまったところはありますが、彼女たちの場合は年齢的には、ほぼほぼアイドルの段階を過ぎてしまってますし、ファンは彼女たちが「歌える」のも知ってますしリップシンクになった過程もわかってます。一般的にも、あれだけ複雑な踊りになれば、それはリップシンクなるのも頷く人も多いでしょう。
 AKBの場合は、そういうPerfumeが作った土台の上で受け入れられている部分もあるかな、と思います。そこから差別化した、ももクロが最終的に生歌になったのも当然のこと。
 さてさて、これからどうなるんでしょう?

アイドル旅のしおり(FS37)

 なかなか更新の気合が入りません。だって東京以外の方が面白そうなイベントあるんだけど、なかなか行けないんですよね。まあ、来月の17日は仙台での「Girls-natioN2012」に行く予定ですが。


 本当は夏も色々と行きたかったんだけどなあ。青春18きっぷ使って交通費節約して。ま、来年の方が色々と楽しくなるだろうと期待しておきましょう。本格的に地方発アイドルのブームじゃなくて「ムーブメント」が起きるとYOSOUしてるので(笑)。
 恥ずかしながら成人してから関西地方に行ったことがないので、この機会に大阪まで行くことは、ほぼほぼ決心してるので。本当は昨日が、いずこねこ、キャラメル☆リボン、Especiaあたりが出演する凄いイベント目白押しだったんですけどね…。大分、大阪も面白いアイドルが増えて、温まってきたなあ。
 仙台も前記のイベントを端緒に来年につなげていく動きがあるので、かなり注目できます。それから新潟のクラブPLANETの役割も凄く大きいし。正直、その他、名古屋と比べると福岡その他は関東からすると、距離的に色々と厳しい部分も大きいですからね。大阪も、やっぱり、若干、遠い。


 逆に言うと大阪というか京阪神は違う動きを見せるかなあ、というところもあります。この点はまた追々。ちょっと「アイドル」というくくりとは少しズレたものになりそうな気配もあります。SCANDALと同じ事務所のDancing Dollが大阪拠点でメジャーデビューしたのからも判るように。


 これは遠距離恋愛を「遠征」になぞらえた(笑)ドロシーリトルハッピーの新曲「風よはやく」にあわせてブログに書こうと思ってることの、まあ予告編なんですが、「会えるアイドル(AKB)」が、なかなか会えなくなり、「今、会えるアイドル(ももクロ)」も、なかなか会えなくなってしまった現在、どうすれば良いのか。実際のところ細かく全国を回ってくれればファンも遠征すればライブを観る機会は増えると思うわけです。ハロプロのコアなファンとかは遠征がデフォルトになってたりしますし。ももクロが全国ツアーするようになると更に動いてくるかな、と。
 「会いに来てくれるアイドル」は「会いに行けるアイドル」というところもあると思うわけです。一都三県在住のファンも北関東はもちろん、静岡とか新潟なら行って見ようとか、なるでしょうし。つまり全国回れるだけの「力」があれば地方発アイドルでも、あまり東京のアイドルと変わりなくなるんじゃないか。この「力」というのは人気はもちろんですけど、正直、人数が関係します。48グループみたいな大所帯というのは拠点密着でやるには適してますけど、ツアー回るのは大変ですから。選抜すると「推しメン」が来なかったり、というのは個人的なLinQへの不満ですが(苦笑)。


 東京は既に地方発アイドルを受け入れるにも完全に飽和状態なので、なかなか厳しい。ひめキュンフルーツ缶ぐらいの実力があっても、ようやくO-nestワンマンとかですから。あ、ひめキュンについては色々と言いたいことあるんだけど、書く気合が、まだ起こらないので、やめときます。
 ま、一つ書いておけば、ひめキュンもLinQも、もっと京阪神のイベント増やすべきだと思いますね。というか運営が仲良いんだから合同でやれば…。


 ま、本当に重要なのは名古屋だと思ってるんですけどね。だから今年中に行きたいと思ってるんですが。